①ガーシー問題とナチスドイツの少数野党弾圧
先日、参議院で(旧)NHK党のガーシーこと東谷義和参議院議員が参議院を除名され、警視庁に脅迫罪などの疑いで国際指名手配になりました。
“参院で除名処分となった政治家女子48党のガーシー(東谷義和)元参院議員(51)が動画投稿サイトで著名人らを脅迫したなどとして、警視庁は16日、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)や名誉毀損(きそん)容疑などで逮捕状を請求した。”
ガーシー元参院議員の逮捕状請求 著名人脅迫の疑い 国際手配へ (msn.com)
私は除名→逮捕というこの一連の流れに危機感を抱いていますし、このやり方は是認してはいけないと思います。
犯罪はいけないことで逮捕するべきですが、今回の方法は非常にまずいです。
なぜなら、ナチスドイツによる少数政党の排除を想起させるからです。
ナチスドイツは、1933年2月27日に起きたドイツ国会議事堂放火事件をきっかけに少数政党であるドイツ共産党や、社会民主党などを弾圧し始めました。
ナチスはドイツ共産党を犯人だとし、非合法化しました。
そして、ナチスは少数野党不在で選挙に勝利しました。
その結果、少数政党を排除し、ナチスが全権委任法で実権を握り、独裁政権が誕生しました。
その後、ポーランド侵攻を行い、悲惨な第二次世界大戦へと突入します。
“ヒトラー政権は,国会議事堂放火事件(2月27日)を利用し,共産党を非合法化した。1週間後の選挙で勝利したナチスは,中央党をひきいれ,議席の3分の2を確保し,この法案を可決し,一党独裁体制を整えた。”
全権委任法 コトバンク
今回のガーシー除名→逮捕のやり方は、潜在的に日本が独裁国家に行く可能性を示したと思います。
理論上3分の2の賛成があれば除名ができます。
衆議院は与党が3分の2を握っているため、野党に難癖を付け、野党議員全員を除名できます。
憲法改正の発議を除けば、衆議院の優越により参議院の反対があろうが無視して、すべての法案を通すことが可能です。
さらに、与党は野党をその難癖を法にあたるとして逮捕してしまえば、野党は発言すらできなくなります。
そのなれば、ヒトラーのような全権委任法や、大日本帝国の治安維持法などといった法律を通し言論弾圧をするようになります。
日本は独裁国家への道を歩んでしまい、戦後気づいてきた民主主義が崩壊してしまいます。
そして、ロシアのような悲惨な戦争に突き進んでしまいます。
このようなことをふたたび起こさないためにも、「ガーシーがけしからん」といって、簡単に除名→逮捕というやり方を是認してはいけないと思います。
だから、ガーシーのような国会議員に対する問題対処のやり方を考えなければなりません。
②国会議員に対する制度変更を
私は、上記で述べてきたことから、国会議員の制度を変更すべきだと思います。
では、どのようにすべきなのか。
まず、ガーシーのような欠席議員や居眠りをする議員の扱いについてです。
これは簡単だと思います。
国会議員の席は残しつつ、欠席した部分や居眠りをした時間分の給料は払わないようにする法律を作ることです。
そうすれば、国会議員を辞めさせる必要性がなくなりますし、陳謝や除名といった懲罰委員会する必要がなくなります。
次に衆議院や参議院の除名に関してです。
私は、国会議員の除名に関して、可能なら国民の民意を得るべきだと思います。
そのために国民投票で決めるべきと言う希望はあります。
しかしながら、国民投票は金銭的に難しいです。
そのため、国会議員の全員一致がベストだと思います。
そうすれば、少数政党でも身が守れますし、ナチスのようなことが起きにくいとも思います。
ここまで述べてきたような制度変更を国会はするべきです。
ガーシー議員自体の問題点に関しては、また別の機会にやろうと思います。
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